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日本臨床心理士資格認定協会主催:金沢臨床心理士研修の感想 [臨床心理士]

★ 2011年5月24日,日本臨床心理士資格認定協会から第66回研修会の案内が届きました.金沢市のKKRホテル(こころを込めたおもてなしの略=KKRなのだそうです)で行われた第65回研修会に参加した感想をと思っていながら,東北地方関東沖地震の影響や諸雑用に振り回されているうちにずい分な時が経ってしまいました.

★ という訳で,……今更という感じもするのですが,金沢市のKKRホテルでの研修会の感想です.但し,研修内容についての感想ではなく,専務理事の大塚義孝先生の講話についての感想です.

★ 講話の中でも,ある若い女性臨床心理士が海上自衛隊に採用されていて,一等海尉として任官している(大塚先生は「一等海尉」のような自衛隊の階級では分からない方がいらっしゃるだろうということか,「海軍大尉」という言葉も使って説明されていました)といった紹介についての感想ではなく,「開業の奨め」についての感想です.

★ 大塚先生は私に聞き間違いがなければ,臨床心理士に「開業の奨め」を説かれていました.

★ ただ私のような開業臨床心理士の立場からすると,臨床心理士として開業するためには,大学院を出て臨床心理士試験に合格するだけではなく,『開業後,経営・業務を続けられるだけの能力を開業前に身に付けている必要』が出てきます.開業してすぐに倒産するようでは,クライエントの方にも迷惑をかけてしまうからです.

★ ところがその能力を身に付けることは,実は簡単に開業を奨めて善いものかと思えるほど,今の日本では意外と大変なことなのです.

★ 臨床心理士で,世間で言ういわゆる一流総合大学の学生相談室長を永年勤め,定年退職を機に開業した方をお二人ほど知っていますが,お二人とも開業後数年を経た現在でも,経営が成り立っているとは言えない状態です.

★ つまり,いわゆる一流総合大学の学生相談室長を永年勤めた臨床心理士でも,開業臨床心理士として経営・業務を続けられるかどうかは,全くの未知数といった状態なのです.

★ まだ臨床心理士は,臨床心理士という資格名称だけでクライエントにお越し頂けるほど世間的評価を得ている訳ではなく,その経営・業務は概ね,無事終結した方々やそのご家族,お知り合いの方々からのご紹介で成り立っているのが開業臨床心理士オフィスの実情だからです.

★ 開業後,紹介をして頂けるような結果を残し続けられるかどうかにかかっているのです.

★ それが実情だとしたら,「開業を奨める」ためには,「開業に耐え得る能力を身に付けられる然るべき機関」を確保し,就職を勧めなければならないことになります.

★ そうすると,「開業を奨める」前に,まずは「然るべき機関への就職を勧める」べきということになるはずです.

★ 大塚先生の「開業の奨め」,私は「んん~ん!?」 といった感じで伺いました.  
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金沢臨床心理士研修会:投映法(投影法)心理アセスメントと創作コラージュ療法の事例提供に行ってきました. [臨床心理士]

★去る2月12日(土)13日(日)の両日,KKRホテル金沢行われた(財)日本臨床心理士
 資格認定協会主催の臨床心理士研修会に事例提供のため金沢へ行ってきました.
 この研修会は臨床心理士の更新手続きに必要なポイントを付与する研修会で,参加者は
 全員,臨床心理士でした.

★提供事例のタイトルは『うつ病への不安と心理査定・心理療法過程』で,
 第1部 心理査定 
 WZT(ワルテッグ・ツァイヒェン・テスト)と,心理アセスメントとしてのコラージュ.
 第2部 心理療法過程
 上場企業管理職50歳代男性の,うつ病への不安と心理療法.
 ……といった2部構成でした.

★まず冒頭総論として,
 うつ病や抑うつ傾向のクライエントの方々の多くは,
 ①症状による苦しみ,
 ②快復見通しがハッキリ立たないことによる,不安からくる苦しみ,
 といった二重苦を併せ持っています.

 その結果,不安からくる苦しみそのものが症状を悪化させ,それがまた不安を募らせ
 更に症状を悪化させるといった悪循環が繰り返させることにもなります.

 この事例は,そのような悪循環を断ち切りながら心理療法を進めるために採られた
 心理査定・心理療法に関するものです.

 つまり,セラピストだけではなく,クライエントにも理解しやすい描画やコラージュを心理
 査定や心理療法に用いることにより,不安を軽くしながらクライエントの症状改善に寄与
 しようと行われている事例です.
 ……とその趣旨を解説しました.

★その後パワーポイントから印刷した配付資料やプロジェクター画面を併用しながら,
 うつ病失業中の30歳代男性,摂食障害で休学中の青年男性,うつ病で休職中の50歳代
 男性,……といった事例の①初回アセスメント時,②快復時臨界期,③終結時などに行っ
 た「星と波テスト」,「WZT(ワルテッグ・ツァイヒェン・テスト)」,「バウムテスト」,「心理アセス
 メントとしてのコラージュ」によるバッテリーの紹介へと進みました.

★そしてクライエントの方から観て,
 A)どのアセスメント・ツールを用いたら症状の回復過程が判りやすいのか,
 B)どのアセスメント・ツールが継続して使用できそうなのか,
 ……といった2点について,各ツール別にプロジェクターから映し出される画面を観ながら
 比較検討を加えていきました.

 ※:その結果WZTとコラージュとが,クライエントの方によって判りやすいツールということが
   明らかになります.

★そこで第2部の心理療法過程,
 『上場企業管理職50歳代男性の,うつ病への不安と心理療法』へと進みました.
 この事例は心理査定の部でご紹介した失業中,休学中,休職中といった事例ではなく,
 通勤しながら10年以上にわたって周期的に繰り返す抑うつ感と,このままの勤務を続けて
 いたら,うつ病になって大変なことになるのではないか,といった不安を抱いて苦しんでいる
 といった事例でした.

★まず主治医からの紹介内容,処方箋内容とクライエントの方の主訴,
 「今回の抑うつ感は今まで経験したことがないほど最も厳しく不安です.転勤願いを出すと
 出世コースを外されることになるが,それでも転勤願いを出すべきかどうかで毎日迷っています.
 ただ,できれば何とか現在の所で勤務を続けたまま抑うつ状態を脱したいのです」
 といったインテーク場面を解説します.

★その後,WZTと心理アセスメントとしてのコラージュを初回から終結時まで,経過順に紹介
 しながら各回のクライエントの状態およびその回その回の遣り取りを解説していきました.

★特にコラージュを心理アセスメント兼心理療法のツールとしセラピー過程で継続的に行って
 いくと,クライエントの方の作品は,「作業的姿勢(態度)での制作」→「感情の発散的姿勢
 (態度)での制作」→「創作的姿勢(態度)での創作」といった変遷過程をたどります.
 参加者の方々にはその様子を,よく観て頂けたと思います.








 



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